【院生室より】松波めぐみ先生のご講演とご著書の合評会を開催しました

2024/10/08

2024年9月25日の院生ゼミにて、大阪公立大学の松波めぐみ先生(Xアカウント:@kochu_karu_ko)より、障害の社会モデルについてのご講演をいただきました。

社会モデルの考え方は、社会によってつくり出された「障害」等のバリアに気づき、さまざまな人が平等に生きられる社会へ変えていくために非常に重要なものです。

ご自身の実体験を交えながら、背景の説明や用語の解説といった基礎的なことから丁寧にお話をしていただき、質疑応答も活発に行われました。

翌9月26日には、松波先生のご著書『「社会モデルで考える」ためのレッスンー障害者差別解消法と合理的配慮の理解と活用のために』(生活書院)の合評会を、

東大先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎研究室と合同で開催しました。

最初に松波先生より、ご著書にかける思いや苦悩、執筆中の様々な出来事、編集の裏話などを披露していただきました。

コメンテーターの熊谷先生は「自分が18歳の時に出会いたかった本」と評し、血の通ったエピソードが豊富に掲載されていることの価値、松波先生の自己開示が言及されていることの重要性などについてお話がありました。

武藤先生からは「イノベーションを押し進める側が当たり前に知っておかなければならないのが社会モデル」であるとのコメントがあり、悲願の合評会開催に対する感謝が述べられました。

社会モデルの考え方が必要なのは、障害に対してだけではありません。

私もご著書を繰り返し読んで、考え方を深めていきたいと感じました。

松波先生、2日間にわたり貴重な機会を頂戴し、ありがとうございました。

(文責・学際情報学府M1 村上)

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【院生室より】上期納会が行われました

2024/08/14

こんにちは。2024年度からお世話になっております、村上と申します。院生ブログ初投稿です。よろしくお願いいたします。

先日、麻布十番の「Asian Cuisine A.O.C.」というお店にて、2024年度上期納会が行われました。アジア各国のいいとこ取りをしたような料理をおいしく味わいながら、夏にまつわるトークテーマのくじを行い、皆の近況や意外な過去の話で盛り上がりました。

普段はなかなかゆっくりとお話しすることができないので、皆様のお人柄を知ることができたり、共通の話題を見つけられたりと、非常に有意義な会でした。武藤研にお世話になってから、研究室の雰囲気の温かさやモチベーションの高さに驚いていたのですが、本当に前向きで温かな研究室だということが再認識できました。

当日は夕方からゲリラ豪雨に見舞われましたが、納会が終わる頃にはすっかり雨も上がり、心晴れやかな上期の締めくくりとなりました。

武藤研では年3回の懇親会が設けられており、次回の懇親会は年末を予定しています。次の懇親会を楽しみに、私はこれから本格的に研究に励みます。

M1 村上

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【院生室より】MIサマーフェスタ 2024 に参加してきました!

2024/08/03

こんにちは。D6の楠瀬です。

 2024年8月3日に東京大学医科学研究所で、恒例の「医療イノベーションコース サマーフェスタ 2024」に参加してきました。サマーフェスタと言えば、音楽の祭典のように聞こえますが、このフェスタは新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻医療イノベーションコースに在籍の皆さんの研究発表会です。

 同フェスタでは、武藤研究室の他に、加納慎吾先生と野島正寛先生の研究室の学生の方々が、研究の内容や進捗について発表するとともに、多角的な視点から質問やコメントをいただける貴重な機会となっています。また、懇親会もあるので、先生方や学生の方々と直接お話しができる良い交流の場ともなっています。

 今年は武藤研究室からは、松山涼子さん、島﨑美空さん、そして楠瀬の3名が発表の機会をいただきました。

 いつもとは違う研究分野の皆さんからコメントを頂けることで、新たな視点を得ることができたり、自分の研究がどのように受け止められるのかを知ることができたりと、大変有益な会でした。今回が最後の参加となりますが、このような機会を作ってくださった先生方に心から感謝申し上げます。

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藤井亮輔先生に「ポリジェニックリスクスコア(PRS)」についてご講演いただきました

2024/07/31

こんにちは。D5の佐藤です。

2024731日の院生ゼミにて、藤田医科大学の藤井亮輔先生にお越しいただき、「ポリジェニックリスクスコア(PRS)の科学的な発展と将来への展望」というタイトルでご講演いただきました。

ポリジェニックリスクスコアとは、単体では影響は小さいが多く集まることで疾患や形質に影響を及ぼすような、膨大な遺伝子の違いが個人に与えるリスクや傾向を、高い精度でスコア化したものを指します。

ゲノム研究に触れているとよく聞く言葉ではあるのですが、私自身もきちんと説明できるわけではないため、今回基礎からご説明いただくことができ、非常に有意義な機会となりました。

また、最後にはポリジェニックリスクスコアの限界や展望についてもご講演いただいたため、今後の動向を理解するに当たり、とても勉強になりました。

藤井先生、お忙しいところご講演いただきありがとうございました!

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海外の研究者をお招きしてフォーラムを開催しました

2024/05/08

こんにちは。D5の佐藤です。

2024年4月8日に、理化学研究所と合同で、海外の生命医科学に関するELSI(倫理的・法的・社会的問題)の研究者の先生方をお招きし、研究発表と意見交換を行うフォーラムを開催しました。

お招きしたのはカナダMcGill UniversityのYann Joly先生、韓国Ewha Womans UniversityのWon Bok Lee先生、台湾Academia SinicaのChih-hsing Ho先生です。

医科学研究所のバイオバンク・ジャパンをご見学いただいた後、お招きした先生方と、理化学研究所の由井さん、公共政策研究分野の李さんが発表を行い、京都大学/理化学研究所の三成先生がコメントをされました。

少人数のフォーラムとなったため、質疑や意見交換が非常に活発に行われ、参加者にとってもよい刺激になるイベントになりました。

 

Joly先生、Lee先生、Ho先生、ご参加いただきありがとうございました!

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【院生室より】遠足に行ってきました!

2024/04/10

皆さんこんにちは、D1の島﨑です!

3/12に公共政策研究分野の恒例行事である遠足が、上野にて開催されました。

午前は国立西洋美術館にて芸術鑑賞、その後上野恩賜公園のレストランでランチ、午後はグループに分かれてアクティビティに参加しました。

私は脱出ゲームに参加したので、脱出ゲームの様子をお届けしたいと思います!

今回は上野の謎ハウスさんにて、「さよならアリス」という公演に参加させていただきました。

この公演は謎解きや推理要素が強いということで、無事脱出できるかドキドキしましたが、同じチームの李さん、三村さんと、推理や謎解きを進め無事脱出することができました!

非日常的な世界に没入できる感覚がとても楽しく、新しい趣味になりそうな気がしています…!

 

今年は遠足の企画にも携わらせていただきましたが、皆さんも楽しかったと言ってくださり、さらに良い思い出となりました!

次の遠足も楽しみにしております。

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【院生室より】博士の学位を取得しました(北林)

2024/04/07

D5の北林です。 

このたび東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻医療イノベーションコースにおいて「患者の経験・知識を学ぶ医薬品行政のあり方 -副作用報告とプロフェッション・市民の役割の再配置-」という博士論文で博士の学位(科学)を取得し、3月21日の学位授与式で学位記をいただきました。

社会人学生として職務との両立に苦心した5年間でしたが、学位を取得でき本当に嬉しく感じております。博士論文執筆を通じて、物事を筋道立てて論ずることの難しさと重要性を改めて実感しました。指導教員の井上先生をはじめ、ご指導、ご鞭撻、そして励ましの声をいただいた全ての方々に感謝いたします。

今後も患者・市民参画の推進のために何ができるのか、継続して考えていきたいです。

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東大の研究室をのぞいてみよう!〜多様な学生を東大に〜

2024/03/25

こんにちは。M2の松山です。

公共政策研究分野では、研究室訪問プログラム「東大の研究室をのぞいてみよう!〜多様な学生を東大に〜」に協力し、3月25日(月)に5名の高校生が研究室に来てくださいました。武藤先生の挨拶から始まり、研究室紹介、エコチル調査の13歳向けのパンフレットを高校生向けにアップグレードさせるグループワークをしていただきました。約1時間という短い時間でしたが、高校生ならではの視点でさまざまな案を出していただき、私たちも非常に勉強になりました。

また、参加者からは「どうやって進路を決めたか」などの進路相談も受け、受験生時代のことを思い出すなど、わきあいあいとした研究室訪問となりました。

プログラムに参加してくださった高校生の皆さま、ありがとうございました。

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生成AIの活用について研修を実施しました

2024/03/14

こんにちは。D4の佐藤です。

2024年2月28日13:30-16:30の院生ゼミにて、研修会社に委託を行い、ゼミ生を対象に「ChatGPTのはじめ方研修」を実施しました。

内容は、対話型のAIに関する説明に始まり、ChatGPTの基本的な使い方や効率的な質問の仕方、研究への役立て方と多岐に渡りました。
個人的にはChatGPTとweb検索の違いがあまり掴めていなかったのですが、基礎的なところを教えていただいたことで、少し研究に役立てる自信がついてきました。
院生のみなさんの関心も高く、今後も研究に役立つ研修が開催できるといいなと思います。

 

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【院生室より】MIサマーフェスタに参加いたしました

2023/09/22

D1の島崎です。

先日、8/26に”MIサマーフェスタ”が開催されました。

MIサマーフェスタは、東京大学大学院新領域創成科学研究科の医療イノベーションコースに所属する学生の交流を目的としたイベントです。

24名の学生と各研究室の先生方が参加し、武藤研からは、博士課程学生4名と修士課程学生1名の計5名が参加いたしました。

 

私は今回が初参加となりました!

普段、他研究室に所属されているみなさんが取り組まれている研究についてお話を聞く機会はあまりないのですが、、、

このフェスタを通して、皆さんがなぜそのような問題意識を持ったのか、それを解決するためにどのような研究デザインを設計していらっしゃるかなど、多くの学びを得ることができました!

また私の発表に対しても、多くのありがたいアドバイスをいただくことができました。

違う分野の方々からいただく違う視点からのご指摘には、いつもハッとさせられます。

 

また、研究を進めている同期の方の発表をお聞きし、私の研究に対するモチベーションも上がりました!

MIサマーフェスタで得た気づきをもとに、これからさらに研究に邁進していきたいです!

 

D1 島﨑美空

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職場体験の受け入れをしました

2023/09/14

M2の松山です。

 

7月18日(火)に、田園調布雙葉中学高等学校から職場体験の受け入れを行いました。

 

10名の高校1年生の方に、若者にとっての認知症の超早期予測の倫理的課題を洗い出す業務(午前)と、16歳を対象とした研究の説明文書案を点検する業務(午後)をお願いいたしました。

2グループに分かれてディスカッションをしていただき、各グループの意見を最後に発表してもらいました。ディスカッションでは、みなさんの経験をもとにした意見や、もし自分がその立場だったらどう思うか、など高校生ならではの視点から意見をいただき、大変参考になりました!

職場体験の後は、バイオバンクジャパンの見学にも参加していただきました。

 

ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

 

(M2 松山涼子)

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【院生室より】日本医学会総会と日本産科婦人科学会学術講演会に行ってまいりました

2023/06/15

 D1の島﨑です。武藤研でのブログ初執筆となります!

これから院生としての経験を、ここで皆さまにシェアできることが楽しみです。

 

4月に武藤研に進学し、早速2つの学会に行ってまいりました。

まずは4月21日〜4月23日に開催された第31回日本医学会総会。

4年ごとに開催され、数多にある医学系の学会が一同に会す非常に大きな学会です。

会場となった東京国際フォーラムやKITTEの中には、「博覧会」として一般市民の方々が訪れることができるブースもあり、まさに“医学のお祭り”といった雰囲気でした。

今回の医学会総会では、私の興味関心分野に近い医療社会学や生命倫理がテーマのセッション・シンポジウムを中心に聴講いたしました。

特に武藤先生もご講演された「COVID-19をめぐるコミュニケーションの諸相」と題されたセッションが、医療人類学、医療社会学の視点から日本におけるコロナ禍の対応を学ぶことができ、とても面白く、印象に残りました。

医学会総会では武藤先生、井上先生、北林さんがご講演されました。ご講演のどれもが興味深く、医療と社会における様々な課題を勉強させていただきました。大変お疲れ様でございました。

 

次に、5月12日〜5月14日に開催された第75回日本産科婦人科学会学術講演会。

参加婦人科学会では学会の倫理委員会主催のセッションや、東京大学の神里先生が講演された医療倫理講習会、そして超音波検査を取り扱ったセミナーやセッションを中心に参加いたしました。

私は生殖や子の養育を研究テーマとしているため日本産科婦人科学会の生殖補助医療関連のガイドラインをよく確認するのですが、実際にガイドラインを検討し作成されている先生方のご意見を聞くことができ、貴重な経験となりました。

 

この度は学会に参加させていただき、ありがとうございました。

これからも学会に参加したり、発表させていただいたりする際にはブログを更新していきます。

よろしくお願いいたします^^

 

D1 島﨑

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【院生室より】「DNAの日」行事として映画『ガタカ』を鑑賞しました

2023/04/19

D4の佐藤です。

来たる4月25日はDNA二重らせん構造発見の論文の掲載日(1953年)かつ、ヒトゲノム解読完了(2003年)が発表された日として「DNAの日」と呼ばれています。今年は二重らせん発見から70年、ヒトゲノム解読完了から20年ということで、イベントも予定されています。

研究室ではDNAの日の行事として、武藤先生のご提案で、近隣の目黒シネマで上映していた1997年の映画『ガタカ』を観ることになり、武藤先生、大学院生の島﨑さん、胡さんの4人で鑑賞してきました。

『ガタカ』は遺伝子操作で生まれた「適正者」が、自然出産で生まれた「不適正者」よりも優遇される近未来を描いたSF映画です。主人公で「不適正者」のヴィンセントは「適性者」しか就くことのできない宇宙飛行士という職業に憧れ、偽装で潜入するのですが……という物語です。

作中では指先の少量の血液や1本のまつげなどで「個人の同定」「疾患リスクの判定」「犯罪捜査」などができるようになっており、DNAの解析技術が緊迫感を持って各場面に組み込まれています。また、「不適正者」であるヴィンセントが夢を追う一方で、「適性者」でありながら社会から弾かれてしまい、ヴィンセントの偽装に手を貸すジェロームの生活や苦悩も描かれ、科学技術が社会に与えた影響も伝えるドラマです。

私は久しぶりの鑑賞だったのですが、まだヒトゲノムが解読されていない時期に制作されたとは思えない精度に、終始のめり込んで鑑賞していました。生命倫理の授業でもよく紹介される定番の作品ですが、改めて鑑賞することができ、ゲノム解析と社会の関係に思いを馳せています。

 (D4 佐藤)

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【院生室より】博士の学位を取得しました(飯田)

2023/03/26

このたび東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻医療イノベーションコースにおいて「遺伝情報に基づく差別禁止とは何かー生命保険分野と労働分野における制度設計」という博士論文で博士の学位(医科学)を取得し、3月23日の学位授与式で学位記をいただきました。11月15日予備審査会、12月7日博士論文提出、12月22日~1月23日学位審査期間、2月2日博士審査結果報告会、2月9日要件論文提出というハードな日程を経ましたが、学位を取得できた時の感動はひときわでした。博士論文を通じて過去の議論や経緯を明らかにし、新しい知見を加える難しさとダイナミズムを経験しました。指導教員の武藤先生をはじめご指導、ご鞭撻、そして励ましの声をいただいた多くの方々に感謝いたします。今後は研究の成果を、実際に社会に貢献できればと考えています。

飯田寛(現在は特任研究員)

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【院生室より】博士課程4年目を迎えて~仕事と研究の両立について~

2022/05/23

D4の北林です。

社会人学生としての生活も4年目に突入しましたが、改めて仕事と研究の両立について、考えてみました。

私の研究テーマは、医薬品行政(特に薬の市販後に関するもの)への患者参画です。
研究の手法としては、①患者参画が先行する欧米の取組みについて文献にて調査を行い、②文献調査から抽出された課題を検討するために調査研究を実施しています。
研究のために必要な時間としては、以下のようなものが考えられますが、これに限定されるものではありません。

  • 文献を読み、まとめる時間
  • 調査研究の計画を立て、実行し、まとめる時間
  • 研究の成果を発表する時間
  • 博士論文を書き進める時間

昨年度の反省点としては、研究の日と決めた平日にも仕事を持ち込んでしまったこと、休日には息抜きモードから研究モードに切り替えるのが遅かったこと等が挙げられます。
本年度は、研究の日に仕事を持ち込まないよう、仕事の方を効率よく回せるように努力すると共に、息抜きも時間を決めて行うことで、研究のための時間を捻出したいです。併せて、研究内容によっては、短期にまとまった時間が必要なものと、長期に継続した時間が必要なものがあるため、研究内容に応じた時間の使い方についても指導教員とよく相談したいです。

本年度も周囲のサポートに感謝しながら、博士論文を完成させるために不足している情報を収集するため、引き続き文献調査等を頑張っていきたいと思います!

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【院生室より】生命倫理学会に参加しました

2021/12/07

11月27日・28日に、第33回生命倫理学会年次大会に参加いたしました。

当初は慶應大学で開催予定だったのですがオンラインとなり、11月上旬に口頭発表のプレゼンテーション動画を提出する必要があったため、大変忙しかったのが今は良い思い出です。

口頭発表はオンデマンド配信なので、なかなか質問やフィードバックがいただけないところが寂しいですが、当日のシンポジウムやワークショップでは活発な質疑応答があり、非常に勉強になりました。

特に、私は議事録などの歴史的資料を参照することが多いので、「患者・市民が参画するアーカイブ構築と歴史的ELSI研究」と題されたワークショップでは、これまで扱ってこなかった史料のアーカイブの現状や、患者・市民の方にアーカイブに参画していただく取り組みなどについてご紹介があり、大変興味深かったです。

若手にフィーチャーしたセッションも複数あり、発表をお聞きして勇気づけられました。

一番自分の研究分野に近い学会と思っておりますので、来年度も良い報告ができるようがんばります!

(D2・佐藤)

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【院生室より】プレゼンテーション研修を受けました

2021/10/27

院生ゼミでは本年度より視野を広げる、ネットワークを拡げることを目標に、これまでの院生からの研究の進捗等の発表に加えて、ゲストをお呼びしたり研修を受講することなどに取り組んでいます。第一弾は、当武藤研究室の渡部特任研究員をゲストスピーカーに呼んで質的研究の分析方法について学びました。また、追加でMAXQDAソフトの使い方について講義いただきました。

今回は第二弾として、外部業者による当院生ゼミ用に準備していただいたプレゼンテーション研修を受講しました。今回の研修はアカデミア用の特別なものではなく、一般に向けたプレゼンテーションに関する研修でしたが、得られたことが多かったように思います。プレゼンテーションでは自分の研究を伝えたいので、つい自分目線になってしまいがちですが、相手に理解してもらうことが一義であるので、相手の目線になって資料を作成すること。そのために文字の大きさや色の使い方などに工夫が必要であること。スピーチも興味を持ってもらうために冒頭で自己紹介を活用する方法や、オンラインで一方的になる場合でも質問を投げかけて間を取る方法などのテクニックを教えていただきました。研修の中でも実際にお題に基づいたプレゼンテーションをおこない、各自が適切なアドバイスを受けることができたと思います。

今後のプレゼンテーションに今回の研修を活かして、相手に伝わる分かり易く興味をひくプレゼンテーションをおこなうことを心掛けていきたいと思います。

(D3・飯田)

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【院生室より】職場体験の受け入れをしました

2021/07/21

「院生室より」、大変久しぶりの更新となってしまいました。

7月20日(月)、21日(火)に、田園調布雙葉中学高等学校から職場体験の受け入れを行いました。

10名の高校1年生の方に、がん遺伝子パネル検査(20日)とiPS細胞を用いた研究(21日)に関するパンフレットを、小児にも分かりやすく改訂する作業をお願いいたしました。

リモートでの開催となりましたが、積極的に取り組んでいただき、貴重な改善案がたくさん挙がったのは大きな収穫です。

いただいた案をもとに、パンフレット改訂に取り組んで参ります!

ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

(D2-佐藤桃子)

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【院生室より】第19回東京大学 生命科学シンポジウムに参加してきました。

2019/05/30

4月20日に平成最後の「第19回東京大学 生命科学シンポジウム」に参加し、ポスター発表の機会をいただきました。

武藤研からは、大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻博士後期課程1年の高嶋佳代さんが「幹細胞治療研究に関する報道とソーシャルメディアの影響に関する一考察」について発表されました。また、同じく同課程の楠瀬まゆみが「研究領域における情報銀行(情報利用信用銀行)システムの影響と便益・利益の検討」について発表しました。文系のポスターは、武藤研の2名だけだったようでアウェイ感もありましたが、休日にもかかわらず武藤研から北林さんが応援に来てくださり、大変心強かったです。

異なる領域の方々が多かったですが、足を止めてポスターを見てくださり、質問やコメントを沢山いただきました。今後の研究につながるような示唆もいただき、大変貴重な機会となりました!

(D1-楠瀬まゆみ)

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【院生室より】日本産業衛生学会に参加してきました

2019/05/26

名古屋国際会議場で開催された第92回日本産業衛生学会に参加してきました。

この学会は主に産業医で構成されるものであり、私は主に労働者の両立支援(労働者が病気にかかっても継続して働くことを支援すること)をトピックとした口演、シンポジウム等を聴講しました。労働者からの視点では労働者の生き方の尊重及び収入の確保、事業者の視点では労働者の高齢化対応及び労働力の確保の点から両立支援の取組みは重要だと考えられています。特に65歳までにがんにかかる労働者は男女とも15%であり、そのうち30%が退職している実態の改善が求められています。厚労省が推進している対策としては、がん検診の啓発、会社全体が正しく知る、がんになっても働き続ける環境をつくる、というものです。産業医は労働者の相談の窓口として役割が期待されていますが、メンタル不調に関する窓口として産業医は認知されているものの、両立支援としての認知はまだ低いことが実態のようです。また、産業医は主治医の意見を参考に両立支援を講じますが、主治医は就業よりも治療優先で、産業医の存在を知らず、双方向のコミュニケーションがまだ構築されていないことが実態のようです。その他、子育支援の出来ている企業は両立支援も進んでいるといったような発表や不妊治療と就業の両立の困難さに関する発表などもありました。当学会に参加したことで、両立支援の実態とその中での産業医の役割とその課題の概要を把握することができたと思います。

私としては産業医が参照する健康情報にゲノム情報が加わった場合に、労働者のプライバシーを保護して、産業医がゲノム情報をもとにどのように発症前の労働者に寄り添い、発症後の両立支援を準備するのか、発症後にどのように両立支援をするのかに関心があります。引き続き、当学会の情報を含めて研究を進めていきたいと考えています。

学会に参加させていただきありがとうございました。

(D1 飯田寛)

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