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東京大学医科学研究所公共政策研究分野

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新しい仲間を迎えました

2013/04/03

2013年4月より、
日本学術振興会特別研究員(PD)として、
礒部太一さん

特任研究員として、
吉田幸恵さん

新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻
修士課程1年生として、
岩本八束さん
江念怡さん

をお迎えしました。どうぞよろしくお願い申し上げます!

 

 

第28回 ジャーナルクラブ記録

2013/03/15

第28回(2013年3月15日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

神里:
米国生命倫理委員会報告書に基づく幹細胞研究の体細胞と生殖細胞の分類基準
額賀淑郎
生命倫理22巻(2012年)22-23頁

中田:
Ethical aspects in trials of implantable medical devices
Paul S. Heckerling
JAMA,2003;290(12):1579

 

 

2012年度第10回公共政策セミナー「オーダーメイド医療実現化プロジェクトの概要と臨床情報の解析」、「ウプサラ大での活動報告」

2013/03/06

本日、2012年度、第10回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆日時:3月6日(水)10時~12時

◆第一報告者:永井亜貴子
(医科学研究所公共政策研究分野特任研究員)

◆タイトル:オーダーメイド医療実現化プロジェクトの概要と臨床情報の解析

◆概要:遺伝情報をもとにした個別化医療の実現を目指し、2003年より実施されている「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」の概要と、収集された臨床情報の解析について報告します。

◆第二報告者:井上悠輔
(医科学研究所公共政策研究分野助教)

◆タイトル:ウプサラ大での活動報告

◆内容:11月からの在外研究について、現地の状況と活動の進捗について中間報告をします。

 

 

第27回 ジャーナルクラブ記録

2013/02/28

第27回(2013年2月28日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

洪:
日本の医療現場における患者向け説明文章の実態とヘルスリテラシー研究の課題
酒井由紀子、三田図書館・情報学会研究大会 2007年

神里:
Qualitative thematic analysis of consent forms used in cancer genome sequencing
Clarissa Allen, William D Foulkes
BMC Medical Ethics 2011, 12:14

楠瀬:
Helsinki discords: FDA, ethics, and international drug trials
Jonathan Kimmelman, Charles Weijer, Eric M Meslin
The Lancet, Vol 373, Issue 9657, pp.13-14, 3 January 2009

中田:
Decision-making in stem cell trials for spinal cord injury: the role of networks and peers
Marleen Eijkholt, Brian K Kwon, Ania Mizgalewicz, Judy Illes
Regenerative Medicine. Vol.7, No.4, pp.513-522, July 2012

入江:
神経画像研究における偶発的所見の対処法をめぐる倫理的問題―論点整理と考察
林 芳紀
「応用倫理」(北海道大学大学院文学研究科応用倫理研究教育センター)、第4号、2010年、pp.29-43


 

 

教授を拝命致しました(武藤)

2013/02/06

 私事ではございますが、2013年2月1日付で、教授を拝命致しました。
 公共政策研究分野をつくって頂いてから丸6年が過ぎようとしていますが、医科研の研究者の方々が、同じ仲間として受け入れて下さったことに、心から感謝しております。しかし、過分なご祝辞を頂く中で、学校教育法をあらためて読むと、この身分は大変に責任の重いことで、医科研の方々が新たな賭けをなさったように感じ、身が引き締まる思いです。
 加えて、先行き不透明なこの研究室に、意を決して、心優しく優秀なスタッフや学生たちが集ってくれたことにも、感謝の気持ちでいっぱいです。医科研で、ひいては医科学研究コミュニティにおいて、この研究室の存在と役割を認めて頂けたのは、ひとえにみんなの力のおかげです。本当にありがとうございます。
 2000年代から、医科学には経済効果やイノベーションが待望されるようになり、国の委託事業として契約の対象や、民間企業から投資の対象となってきました。そのようななか、私たちは、医科学研究者ではない立場の視点、病や障害とともに生きる方の視点を忘れないように心がけながら、主に研究倫理支援業務と倫理的・法的・社会的課題(ELSI)の研究を進め、わずかながら若い人材も育成してきました。また、最近では、附属病院看護部の皆さんと、臨床倫理を考える機会を頂いています。そして、国からは、ナショナルプロジェクトでの研究倫理支援業務を委託されるようになりました。
 ただ、これは、たまたま時代の流れに合っていた、ということだろうと理解しています。本当に生き残れるかどうか、勝負はこれからです。
 今後10年間、この研究室は、どのような役割を果たしていくべきなのでしょうか。医科学に対する「日本再生の旗頭」としての期待は、かつてないほど高まっています。しかし、そのペースに呑まれ、振り回され、ただ「支援」するだけでは、この研究室は自滅するでしょう。私たちは、医科学を間近に見守る者として、新たな関与のモデルをつくり、光の当たりにくいところに眼差しを向け、得られた知見を発信していかなければならないと思います。
 考えながら走ることを許してくれる雰囲気は、医科研のよさだと思っておりますが、先頭を走らないと、きっと許してもらえないでしょう。皆様のご支援を得ながら、新たな覚悟とともに、邁進していきたいと考えております。
 今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

 

 

第26回 ジャーナルクラブ記録

2013/02/01

第26回(2013年2月1日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

洪:
卵の幹細胞をめぐる攻防
Trisha Gura
Nature ダイジェスト February 2013,Vol 10 No 2

神里:
Triggers for Research Ethics Consultation
Molly Havard , Mildred K.Cho, David Magnus
Science Translation Medicine 25 January 2012 Vol 4 Issue 118

趙:
中国における障害児童のニーズ分析―中国障害者連合会調査結果を通して
呂 暁彤
帝京科学大学紀要 Vol.8 (2012) pp.121-125




 

 

2012年度第9回公共政策セミナー「中国における優生政策と生命科学政策のELSI問題」、「(仮)アメリカ研究倫理教育について-Union Graduate College - Mount Sinai School of Medicine のCertificate in Bioethics: Specialization in Research Ethics における研究倫理教育の紹介」

2013/01/23

本日、2012年度、第9回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆日時:1月23日(水)10時〜12時

◆第一報告者:趙斌
(新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻修士課程1年)

◆タイトル:中国における優生政策と生命科学政策のELSI問題

◆概要:1995年に中国の母子保健法が実施された後、イギリスなど国際的な科学者コミュニティから批判をうけた。本発表では、現在私が研究をすすめる
①優生思想に関する中国の法律はどんな問題があるか
②優生学の発展と出生前診断技術の進歩に伴って中国の科学技術政策はどんな対応を行っていたか
について一部を紹介する。ヒトゲノム解析技術が日進月歩する時代に向かって中国の優生法律は再検討せざるをえない。

◆第二報告者:楠瀬まゆみ
(医科学研究所公共政策研究分野学術支援専門職員)

◆タイトル:(仮)アメリカ研究倫理教育について
   -Union Graduate College - Mount Sinai School of Medicine の Certificate in Bioethics:Specialization in Research Ethics における研究倫理教育の紹介

 

 

第25回 ジャーナルクラブ記録

2013/01/18

第25回(2013年1月18日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

洪:
幹細胞治療:韓国の学会も憂慮表明「無分別な乱用」と
西脇真一 
毎日新聞 2013年1月16日 
幹細胞治療:自制を求める呼びかけ発表…韓国政府
西脇真一 
毎日新聞 2013年1月10日
幹細胞投与:厚労省が調査へ 韓国政府とも情報共有
再生医療取材班 
毎日新聞 2012年12月25日
幹細胞治療:福岡のクリニック投与 厚労省、事実確認へ
再生医療取材班 
毎日新聞 2012年12月25日
幹細胞投与:国内3700人、中国1万人超 韓国企業紹介
再生医療取材班 
毎日新聞 2012年12月22日
深層・再生医療:/1 来日韓国人に幹細胞 「途上治療の楽天地」
八田浩輔、永山悦子、野田武、斎藤広子、須田桃子、澤田克己、金秀蓮 
毎日新聞 2012年12月22日

楠瀬:
Pruning the regulatory tree
Scott Kim, Peter Ubel, Raymond De Vries
Nature Vol 457|29 January 2009

 

 

第一回・第二回 生命倫理映画鑑賞会(楠瀬)

2013/01/17

 アメリカに留学していた頃、映画を通して生命倫理の諸問題を考えるイベントがあり、参加したことがあります。著名な教授が、ポップコーン持参でやって来られ、鑑賞後は物語を通して投げかけられる問題に、学生と一緒になって様々な視点から議論して下さりました。学生にとっては、楽しみなイベントでもあり、教授と議論できる貴重な場でもありました。
 そのような経験から、院生の佐藤さんと昨年から生命倫理に関する映画の鑑賞会を始めました。第一回目は2012年11月29日『終の信託』、第二回目は2013年1月4日『最強のふたり』で、両方とも武藤先生がご一緒下さり、鑑賞後はご飯を食べたり、お茶を飲んだりしつつ、映画の感想を語り合うことができました。
 Cinema/Film Educationは、アメリカでは有効な教育手段の一つとして生命倫理分野でも用いられています。最初にご紹介したのは、ペンシルバニア大学生命倫理学修士課程の例ですが、その他にもスタンフォード大学のProgram in Bioethics and Filmでは、生命倫理における映画と教育に関して研究が行われています。また、イギリスのThe Scottish Council on Human Bioethicsのウェブサイト中のBiomedical Ethics Film Libraryには、生命倫理関係の映画リストが掲載されています。これらは全て英語ですが、日本語では熊本大学大学院生命科学研究部浅井篤先生他の、「映画を通して考える生命倫理」授業に関する報告や、『シネマの中の人間と医療―エシックス・シアターへの招待』が参考になると思います。他にも検索して頂くと、生命倫理関係の映画を紹介しているサイトを見つけることができます。
 今後もできればこのような映画鑑賞会を継続できればいいなと思っています。-楠瀬まゆみ

映画紹介
『終の信託』
周防正行 監督・脚本、2012 /ドラマ、PG-12 指定、144分
ストーリー:「終の信託、それは命の終わりを信ずるものに託すこと  1997年、天音中央病院。折井綾乃(草刈民代)は、患者からの評判も良い、呼吸器内科のエリート医師。しかし、長い間、不倫関係にあった同僚医師の高井 (浅野忠信)に捨てられ、失意のあまり自殺未遂騒動を起こしてしまう。そんな綾乃の心の傷を癒したのは重度の喘息を患い入退院を繰り返していた江木秦三 (役所広司)の優しさだった。綾乃と江木は心の内を語りあい、医師と患者の枠を超えた深い絆で結ばれる。しかし、江木の病状は悪化していった。自分の死期が迫っていることを自覚した江木は綾乃に懇願する。「信頼できるのは先生だけだ。最期のときは早く楽にしてほしい」と。
 2か月後、江木は心肺停止状態に陥る。江木との約束通り延命治療を中止するのか、患者の命がある限り延命の努力を続けるのか…。「愛」と「医療」の狭間に揺れる綾乃は重大な決断を下す!
 3年後、その決断が刑事事件に発展する。検察官・塚原(大沢たかお)は綾乃を殺人罪で厳しく追及。綾乃も強い意志でその追及に応える…。」(オフィシャルサイトより抜粋)

『最強のふたり』
エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督・脚本、2011 / PG-12 指定、ドラマ、113分
ストーリー:「別世界に住むふたりが、まさかの友となる。事故で首から下が麻痺した大富豪と、彼を介護するスラムの黒人青年。最強のふたりが、無敵の人生に乗り出した。
 ひとりは、スラム街出 身で無職の黒人青年ドリス。もうひとりは、パリの邸に住む大富豪フィリップ。何もかもが正反対のふたりが、事故で首から下が麻痺したフィリップの介護者選びの面接で出会った。他人の同情にウンザリしていたフィリップは、不採用の証明書でもらえる失業手当が目当てというフザケたドリスを採用する。その日から 相入れないふたつの世界の衝突が始まった。クラシックとソウル、高級スーツとスウェット、文学的な会話と下ネタ──だが、ふたりとも偽善を憎み本音で生きる姿勢は同じだった。
 互いを受け入れ始めたふたりの毎日は、ワクワクする冒険に変わり、ユーモアに富んだ最強の友情が生まれていく。だが、ふたりが踏み出した新たな人生には、数々の予想もしないハプニングが待っていた──。
 人生はこんなにも予測不可能で、こんなにも垣根がなく、こんなにも心が躍り、こんなにも笑えて、涙があふれるー。」(オフィシャルサイトより抜粋)


 

 

公共政策と優生学:ウプサラより(3)

2013/01/16

スウェーデンについて「高福祉国家」「(積極的な難民受け入れなど)人権への高い意識を持つ国」といったイメージを持つ方は多いことでしょう。私もこちらに来てから、そうした表現があながち間違ったものではないことを随所に感じます。

一方、こうした理念は、限りある資源の恩恵を、どのような資格を有する人がどこまで享受できるのか、という現実の議論とも無縁ではおれません。

スウェーデンは政策としての優生学に最も積極的に取り組んだ国の一つです。19世紀末に欧州で勃興した優生学への早くからの傾倒、政策を理論的に支えた知識人、導入後も長きにわたって維持された「断種法」。1970年代までに、法の規定に基づき断種措置の対象となった人は数万人に達するといわれています(もちろん量の多寡だけが問題ではありませんが)。

スウェーデンでは近年、特に戦後展開されてきた優生政策を振り返って、多数の著作が出版されています。こうした検討の契機となったのが1997年の新聞報道による歴史の「再発見」、そしてこれに促される形で実施された政府による調査活動でした。対象となった人への補償とは別に、国は「人道に対する罪」をテーマとして設置していた「歴史教育館」(FLH)に、「科学と差別」をテーマとした活動部門を設け(2005年)、人種衛生学や骨相学の歴史に関する資料を収集してきました。FLHは、こうした資料をもとにした出張展示や教材提供を積極的に行ってきたほか、2011年にはウプサラ大学と優生学史に関する学術シンポジウムを共催しました。

上記のFLH(展示・教育館)の正式名称は、日本語にすれば「息づく歴史館」「生きた歴史館」ぐらいの意味になります。私はこの名称から二つの意味を感じました。一つは、過去の歴史を風化させず、今日および将来の教訓にするための活動は、多くの労力によって意識的に支え続けられる必要があるということです。もう一つは、断種措置(不妊措置)をめぐる議論は現在も終わっていないということです。実はスウェーデンでは法律に断種規定が依然として残っており、その廃止に向けた議論が現在も行われています。この話はまた機会があれば。

写真:1922年に設立された「国立人種生物学研究所」が入っていた建物。ウプサラは、優生学の国立研究機関が世界で初めて設置された地でもあります。現在は大学管理局が入っています。

井上:ウプサラ大学にて在外研究中/スウェーデン王国)

 

 

2012年度第8回公共政策セミナー「研究計画と国循での研究活動」

2013/01/09

本日、2012年度、第8回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆日時:1月9日(水)10時~12時

◆報告者:中田はる佳
(メディカルゲノム専攻博士課程1年/国立循環器病研究センター非常勤研究員)

◆タイトル:研究計画と国循での研究活動

◆概要:医療機器、再生医療など様々な先端医療技術の研究開発が進む中、従来の枠組みでは議論できない倫理的問題が生じてくることが考えられる。本報告では、先端医療技術と倫理をテーマとした研究計画を発表する。また、国立循環器病研究センター(国循)において、先端医療機器と社会というテーマで行っている研究活動を報告する。

 

 

第24回 ジャーナルクラブ記録

2012/12/21


第24回(2012年12月21日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Living organ transplantation policy transition in Asia: towards adaptive policy changes
Alex He Jingwei, Allen Lai Yu-Hung, and Leong Ching
Global Health Governance, Vol III, No.2, Spring 2010
Donor advocacy with special reference to Belgium
J.P. Squifflet
Transplantation Proceedings, 43, 3392-3395 (2011)

洪:
「内なる優生思想」という問題―「青い芝の会」の思想を中心に―
森岡次郎
大阪大学教育学年報.11P.19-P33, 2006-03
「自己決定権」をめぐる道徳哲学的考察―出生前診断をめぐって―
根村直美
『教育学における優生思想の展開―歴史と展望―』。藤川信夫 編集、勉誠出版、2008年2月25日

神里:
科学・技術のデュアルユース問題に関する検討報告
日本学術会議 科学・技術のデュアルユース問題に関する検討委員会 平成24年(2012年)11月30日

丸:
The palliative care information act in real life
Alan B. Astrow, Beth Popp
The New England Journal of Medicine, 364;20 May 19, 2011

楠瀬:
遺伝子組み換え食品の有害性を明らかにした動物実験
天笠啓祐
CR 消費者リポート 1523号 2012.12.07
Long term toxicity of a Roundup herbicide and a Roundup-tolerant genetically modified maize
Gilles-Eric Séralini, Emilie Clair, Robin Mesnage, Steeve Gress, Nicolas Defarge, Manuela Malatesta, Didier Hennequin, Joël Spiroux de Vendômois
Food and Chemical Toxicology. Vol 50, Issue 11, November 2012, Pages 4221-4231

中田:
Is belief larger than fact: expectations, optimism and reality for translational stem cell research
Tania Bubela, Matthew D Li, Mohamed Hafez, Mark Bieber and Harold Atkins
BMC Medicine 2012, 10:133




 

 

よりよき研究環境とは:ウプサラより(2)

2012/12/09

「この研究室はこの先どの方向に進んで行くべきか、そしてそれはなぜか」
「研究環境を最大限活用できているだろうか、改善すべきところはないだろうか」。

現在滞在しているセンターで、これらのテーマについて議論するミーテイングがありました(年末の恒例のようです)。ハンソン教授をはじめとする、いわゆるシニアスタッフと、ボスドクなどのジュニアスタッフ、そして博士課程の学生さんたち、合わせて15名ほどが、3つのグループに分かれて意見を出し合い、それぞれ提案をまとめます。最後にそれらを発表しあって集約し、今後の研究室の運営に役立てようというものです。

私はウプサラに来てようやくひと月。研究環境の素晴らしさにうっとりしながら毎日を過ごしているので、このような議題を出されて正直困ったのですが、その場の席順でさっさとグループを割り当てられてしまいましたので、腹を括って思いの丈を述べました。

議論は全体として「セミナーのあり方」に集中しました。定例のセミナーは重要な機会であるが、時間の制約もあるし、そのテーマに興味がある人もいればそうでない人もいる。セミナー後のフォローアップや、もっと密度の濃い議論の場が必要ではないか。みんなで集まってブレイン・ストーミングをするためだけの機会もあっていいのではないか。ぜひ話を聞いてみたい人を呼んで講演してもらうような機会も必要、若手主催で行事を作ってはどうか(この行事のためにセンターの予算が割り当てられることになりました)。文献の批評や特定のテーマについて意見をたたかわせる場があってもいいのではないか。その他にも、センターの対外活動は現状でよいだろうか、センター内で論文の共同執筆をどう促進していくか等など、活発な議論が繰り広げられました。

個人として、また学際的な混成チームとして、いかにお互いを刺激しつつ、また活かしつつ、この学問領域を展開させていくべきか。一つの挑戦を見ているようで、大いに感銘を受けました。会の終了後は市内でクリスマス夕食会。来週は恒例のノーベル賞受賞記念講演があり、京都大学の山中教授はじめ各受賞者がウプサラの地にやってきます。

写真:「カロリーナ・レディヴィーヴァ」(大学の中央図書館)の裏で花火イベントがあり、多くの市民で賑わいました。長い冬を楽しむために様々な工夫が凝らされています。

井上:ウプサラ大学にて在外研究中/スウェーデン王国)

 

 

第23回 ジャーナルクラブ記録

2012/11/16

第22回(2012年11月02日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Managing incidental findings and research results in genomic research involving biobanks and archived data sets
Susan M. Wolf, et al.
Genetics in Medicine (2012) 14, 361-384

神里:
Italy Orders Jail Terms for 7 Who Didn’t Warn of Deadly Earthquake
Elisabetta Povoledo, Henry Fountain
The New York Times, Oct 22, 2012
イタリア地震裁判(上)科学者は板挟みだった
北野宏明
WEBRONZA+, 2012年10月31日
イタリア地震裁判(下)科学者の責任とは何か
北野宏明
WEBRONZA+, 2012年11月01日
安全宣言 重い責任 イタリア学者ら実刑の波紋
石田博士
朝日新聞 2012年10月24日
地震学者ら禁錮6年 イタリア「安全宣言」後M6.3
石田博士
朝日新聞 2012年10月23日
実刑6年 ざわめく法廷 イタリア地震判決 世界の学者、反発
石田博士、行方史郎、杉本崇
朝日新聞 2012年10月23日

 

 

在外研究が始まりました(井上)

2012/11/10

10月末より、ウプサラ大学(スウェーデン王国)での客員研究員としての活動を開始しました。これから折に触れて、体験したことや注目すべき出来事、議論などをご紹介して参りたいと思います。

ウプサラは首都ストックホルムから電車で20分ほどの静かな街です。過去に国王の戴冠式が行われていた場所であり、歴史建造物に恵まれた古都としての側面を有する一方、15世紀に起源を有する北欧最古のウプサラ大学の大学街でもあります。国内外から集まった学生や研究者が多く住んでいるせいか「見知らぬ人にも非常に親切な人が多い」「住みやすい」との評価をよく聞きます。

今回私が在籍する研究倫理・生命倫理センター(Centrum för forsknings- & bioetik)は、ウプサラ大学医学部に今から4年前に設置された若いセンターですが、学際的な雰囲気の中、研究者や院生さんが集まり、研究や教育活動に多くの実績を残しているところであり、国内外から高く評価されています。医学・生物学研究の規制をめぐってスウェーデンでは立法府を巻き込んだ長い議論の経緯があること、また研究基盤の整備の観点からの議論の蓄積が豊富であることも、私がこの国、この機関を選んだ理由の一つです。

センターの雰囲気としては、スタッフや院生の方々が立場の分け隔てなくお互いの意見や活動を尊重していることが印象的です。博士課程の学生さんにはだいたい私と同じぐらいの年の方が多いせいか、何かと世話を焼いて下さり、ただただ感謝するばかりです。週例のセミナーでは、博論の提出を控えたセンター内外の院生さんの発表が続く時期です。前回のセミナーは「デュアルユースに関する研究者の責任」がテーマでしたし、次回は医事法の院生さんが「市販の遺伝子検査」への規制の適否について発表する予定とのことです。来月はクリスマスがあるためか、お互いの家のクリスマス料理のことがよく昼食の話題になります。どんどん日が短くなっているため、16時を過ぎると外はほとんど真っ暗。研究棟にはほとんど人がいなくなります。

写真:ウプサラ大学で17世紀に造られた解剖講堂“アナトミカル・シアター”(1950年代に復元されました)

井上:ウプサラ大学にて在外研究中/スウェーデン王国)

 

 

2012年度第7回公共政策セミナー 「韓国社会における遺伝子検査の規制と認識」

2012/11/07

本日、2012年度、第7回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆報告者
洪 賢秀氏(東京大学医科学研究所公共政策研究分野 特任助教)

◆日時:11月07日(水)10時~12時

◆場所:医科研・ヒトゲノム解析センター・3階のセミナー室

◆発表テーマ:
「韓国社会における遺伝子検査の規制と認識」

◆概要:
韓国では、2012年2月に「生命倫理および安全に関する法律」の全部改正が行われ、2013年2月から実施予定である。韓国社会における遺伝子検査をめぐる規制のあり方についての議論や、一般市民を対象に行った調査結果について、社会的背景をふまえて報告する。

 

 

第22回 ジャーナルクラブ記録

2012/11/02


第22回(2012年11月02日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
ヒトゲノム解析研究の倫理支援について
武藤香織
日本人類遺伝学会第57回大会シンポジウム11 生命倫理の立場からゲノム解析技術のシンポを考える
ABO血液型に対する意識と学歴・賃金への影響
武藤香織、山本勲
日本人類遺伝学会第57回大会 一般口演12 遺伝と社会・生命倫理・遺伝教育2 

神里:
iPS誤報問題について 論壇WEBRONZA より
“人間”を見抜けない記者の“直観力”衰退
水島宏明
iPS誤報、その功罪の「功」
尾関章
事実の範囲を限定的に示す姿勢が必要だ
武田徹
iPS誤報の原因はどこにあるか
片瀬久美子
iPS細胞の森口さんは日本を破壊すべく派遣された刺客だったって?
青木るえか

佐藤:
Date Sharing in the Post-Genomic World: The Experience of the International Cancer Genome Consortium (ICGC) Data Access Compliance Office (DACO)
Joly Y, Dove ES, Knoppers BM, Bobrow M, Chalmers D
PLoS Comput Biol 8(7) July 12, 2012

 

 

第21回 ジャーナルクラブ記録

2012/10/19

第21回(2012年10月19日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Ethical review from the inside: repertoires of evaluation in Research Ethics Committee meetings
Jean Philippe de Jong, Myra C.B.van Zwieten, Dick L.Willems
Sociology of Health & Illness Vol. 34 No.7 2012 ISSN 0141-9889, pp.1039-1052

井上:
A syllabus for research ethics committees: training needs and resources in different European countries
Ester Cairoli, Hugh T Davies, Jürgen Helm, Georg Hook, Petra Knupfer, Frank Wells
J Med Ethics 2012;38:3 184-186 Published Online First:20 September 2011

佐藤:
Genetic research and donation of tissue samples to biobanks. What do potential sample donors in the Swedish general public think?
Åsa Kettis-Lindblad, Lena Ring, Eva Viberth, Mats G. Hansson
Eur J Public Health. 2006 Aug;16(4):433-40. Epub 2005 Oct 5.

趙:
President’s Bioethics Commission Releases Report on Genomics and Privacy
October 11,2012


 

 

第20回 ジャーナルクラブ記録

2012/10/05

第20回(2012年10月05日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

井上:
How can we provide effective training for research ethics committee members? A European assessment
H Davies, F Wells, C Druml
J Med Ethics 2008;34:301-302.
Standard for research ethics committees: purpose, problems and the possibilities of other approaches
H Davies, F Wells, M Czarkowski
J Med Ethics 2009;35:382-383

神里:
Rapid test pinpoints newborns’ genetic diseases in days
Monya Baker
Nature, 03 October 2012

中田:
Implant ethics
S O Hansson
J Med Ethics 2005;31:519-525.

佐藤:
From patients to partners: participant-centric initiatives in biomedical research
Jane Kaye, Liam Curren, Nick Anderson, Kelly Edwards, Steohanie M. Fullerton, Nadja Kanellopoulou, David Lund, Daniel G. MacArthur, Deborah Mascalzoni, James Shepherd, Patrick L. Taylor, Sharon F. Terry, Stefan F. Winter
Nature Reviews Genetics 2012 Apr 3;13(5):371-376

小林:
プロボノ 新しい社会貢献 新しい働き方
嵯峨生馬
勁草書房 2011年4月 第1版

 

 

2012年度第6回公共政策セミナー 「科学研究における成果発表の意義とその規制の許容性についての試論」

2012/10/03

本日、2012年度、第6回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆報告者
神里彩子氏(東京大学医科学研究所公共政策研究分野 特任助教)

◆日時:10月03日(水)10時~12時

◆場所:医科研・ヒトゲノム解析センター・3階のセミナー室

◆発表テーマ:
「科学研究における成果発表の意義とその規制の許容性についての試論」

◆概要:
2011年末、米国およびオランダの研究チームがそれぞれNatureとScienceに投稿した高病原性鳥インフルエンザウイルス(A/H5N1)に関する研究論文に対し、米国NSABB(National Science Advisory Board for Biosecurity) が実験を再現可能とする実験方法等の記載を削除するよう勧告した。その目的は、研究成果のテロ等への悪用を回避することである。本報告では、この事例を概観するとともに、生命科学のDual-Use Researchについて検討したい。

 

 
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