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東京大学医科学研究所公共政策研究分野

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第14回 ジャーナルクラブ記録

2012/06/01

第14回(2012年06月01日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

神里:
若林明彦「動物の権利とアニミズムの復権」
中村生雄・三浦佑之 編『人と動物の日本史4』吉川弘文館

丸:
Looking beyond Translation―Integrating Clinical Research with Medical Practice
Annetine C. Gelijns, Sherinr E. Gabriel. N Engl J Med. 2012 May 3;366(18):1659-61.

中田:
Ethical considerations for ventricular assist device support: a 10-point model
Petrucci RJ, Benish LA, Carrow BL, Prato L, Hankins SR, Eisen HJ, Entwistle JW
ASAIO Journal. 2011.57(4):268-273

小林:
『複雑さと共に暮らす デザインの挑戦』
D.A. ノーマン 新曜社 2011

趙:
China's surrogate mothers see business boom in year of the dragon
Nicola Davison  guardian.co.uk,  Wednesday 8 February 2012

 

 

2012年6月2日 オープンラボについて

2012/05/21

2012年6月2日(土)に、第2回目のオープンラボを行います。
今回は、11時から15時までの4時間とさせていただきます。

来訪希望者の方は、できるだけ事前にご連絡をいただき、またこのホームページをご覧になってから参加してください。
新領域創成科学研究科だけでなく、学際情報学府への進学を考えている方も、ご参加いただけます。
お待ちしております!

 

 

臓器移植に関連する学会報告(井上)

2012/05/19

公共政策研究分野の井上です。2012年3月16日に台湾大学病院・臓器提供移植研究会、翌17日の台湾外科学会での講演について報告します。

私に求められていたテーマは、二つありました。一つは、日本の臓器移植法改正の概要とその影響に関するものでした。感触としては、日本の2009年の臓器移植法改正、とりわけ個人の提供拒否の意思の確認に重点を置き、最終的には遺族が判断する方式について、台湾の専門家の間では好意的な受け止め方が多かったように思います。また、子どもの臓器提供とその意思確認や虐待をめぐる問題について興味を持った方が多いようでした。一方、台湾では、提供者の移植情報の保護とトレイサビリティ(追跡可能性)の確保との対立に関する点が議論になっているとのことであり、改めて日本の状況を考え直す機会になりました。

もう一つの「心停止ドナー」は、“Controlled Non-heart Beating Organ Donation”(死期の迫った臓器ドナーの心停止の瞬間を人為的に操作すること)をめぐる問題です。脳死臓器提供が主たる割合を占めている台湾では、脳死提供に加えて、こうした「操作による心停止ドナー」をめぐる法的、倫理的問題をいかに乗り越えるべきかという問題提起がなされています。私からは、日本における心停止前の臓器提供準備をめぐる訴訟、拍動管理についての臨床研究に対する議論の事例を紹介し、こうした手法については議論が熟していないこと、家族間での生体臓器提供が臓器移植のかなりの部分をカバーしてきた経緯などを紹介しました。

若輩ながら熱心に誘っていただき、貴重な報告と議論の場を与えていただいた、台湾大学、台湾外科学会関係各位に心より感謝申し上げます。これを励みに一層努力し、より議論に貢献できる人間になりたいと思います。(井上)

 

 

第13回 ジャーナルクラブ記録

2012/05/18

第13回(2012年05月18日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

洪:
バイオバンクとゲノム医学研究の倫理的・社会的側面とガバナンスについて―solidarityの概念を手がかりにして
岩江荘介
『臨床哲学』13, pp.42-61, 2012.

張:
「普通」を望む人たち―日韓比較からみる日本の美容外科医療
川添裕子
『現代医療の民族誌』明石書店、2004

楠瀬:
Exploring the Boundaries
Report on a public dialogue into Animals Containing Human Material
Ipsos MORI, September 2010

中田:
Medical Devices and Pharmaceuticals: Differences in Public Acceptance
David R. Holmes, Jr; Douglas L.Wood
The American Heart Hospital Journal. 2006; 4:269-272

佐藤:
「アメリカ人と訴訟社会」
長谷川俊明
『訴訟社会アメリカ』序章、中公新書、1988. pp.3-20

小林:
「世界を翔けたナースたち~青年海外協力隊看護職の活動現場から~」
青年海外協力隊看護職ネットワーク、2002
「世界を翔けたナースたち~青年海外協力隊 看護職、その後~」
青年海外協力隊看護職ネットワーク、2011

 

 

2012年度第2回公共政策セミナー 「研究参加への継続的同意と被験者の自律」

2012/05/09

本日、2012年度、第2回目の公共政策セミナーが開かれました。
詳細は、以下の通りです。

◆報告者
丸 祐一氏(千葉大学医学部附属病院特任助教、医科学研究所公共政策研究分野特任研究員)

◆日時:5月09日(水)10時~12時

◆場所:医科研・ヒトゲノム解析センター・3階の会議室

◆発表テーマ:
「研究参加への継続的同意と被験者の自律」
Continuing Informed Consent In Clinical Research and Respect For Autonomy

◆内容:
臨床研究では被験者が参加を継続するに当たって、重篤な有害事象が発生した場合などにプロトコル変更があれば再同意を求められることになるが、それだけでなく、therapeutic misconceptionを避け、定期的に「研究」に参加しているということを被験者に思い出させるために「再同意」のプロセスが必要ではないかとの議論がある。本報告ではこの種の「継続的同意」の必要性について検討する。

 

 

2012年5月13日 オープンラボについて

2012/05/05

新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻のオープンラボが5月13日(日)に予定されています。
当研究室の開室時間は、11時から17時までです。
毎年、個別にご相談をお受けしています。
同研究科を受験予定でない方も歓迎していますので、お気軽にご連絡下さい。

 

 

第12回 ジャーナルクラブ記録

2012/04/20

第12回(2012年04月20日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

井上:
March 29-30, 2012 Meeting of the National Science Advisory Board for Biosecurity to Revised Manuscripts on Transmissibility of A/H5N1 Influenza Virus
Statement of the NSABB
National Science Advisory Board for Biosecurity
Report on technical consultation on H5N1 research issues
Geneva, 16-17 February 2012

神里:
Human oocytes reprogram somatic cells to a pluripotent state
Scott Noggle et al.
Nature vol.478 p70 2011.10.6
Imperfect yet striking
George Q.Daley.
Nature vol.478 p40 2011.10.6
Persons versus things
Jan Helge Solbakk.
Nature vol.478 p41 2011.10.6

楠瀬:
Human Genes in Other Organisms Qualitative Research Report
Prepared for: The Bioethics Council
Prepared by: NFO New Zealand
August 2003

中田:
Ethical Analysis of Withdrawing Ventricular Assist Device Support
Mueller PS, Swetz KM, Freeman MR, Carter KA, Crowley ME, Severson CJ, Park SJ,Sulmasy DP
Mayo Clin Proc.2010 Sep; 85(9): 791-7

佐藤:
「医療とは、ケアとは、ニーズとは」
広井良典
『医療政策入門』東京大学医療政策人材養成講座(HSP)(2011) p33-53

小林:
『証言の心理学』
高木光太郎
中央新書 2006

 

 

信毎コラムが中学生の学習シートに(武藤)

2012/04/11

 信濃毎日新聞の「サイエンスの小径」では、2年間お世話になってきましたが、2012年2月27日付のコラムをもって担当終了となりました。その最終回のコラムが、NIE(Newspaper In Education, 教育に新聞を)用の学習シートに転載していただけることになりました。
 NIEとは、新聞を教育の場で活用するために学校関係者と新聞社が共同で取り組んでいる活動で、信濃毎日新聞でも実践されています(信毎NIEのページ)。拙稿をもとに、理科の授業での活用が念頭に置かれた学習シートが作成され、4月11日に長野県内の中学校に配信されたそうです。
 近年の、日本の血液型「差別」現象に関心を持ってきた者としては、現役中学生の方たちに読んでいただけるのは、ドキドキします。最終回にとても嬉しいお計らいをいただきました。

 

 

2012度上半期の学内講義予定

2012/04/08

■新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻(研究室全体で)
「医学概論・医療倫理」集中講義
6月20日(水)13時から16時半
6月21日(木)10時半から16時半

生命科学を志す大学院生に向けた、研究倫理の講義です。
生命科学の研究者が陥りやすい課題に焦点をあてて、人を対象とした研究倫理の概論からグループワークまで行います。後期に病院実習への参加を希望している人は、必ず履修してください。


■大学院学際情報学府(武藤)
「文化・人間情報学特論XI」
毎週火曜日 13時から14時半

ワークショップ、インタビュー、観察、調査票による調査、メディア研究など、人にアクセスして研究を実施しようとする修士課程の学生さんに向けた講義です。人文・社会科学系研究の特殊性と研究倫理について考え、模擬倫理審査などを行います。

 

 

第11回 ジャーナルクラブ記録

2012/04/06

第11回(2012年04月06日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

神里:
『人間にとって科学とは何か』
村上陽一郎
新潮選書 (2010)

張:
「黄色人種」という運命の超克―近代日本エリート層の“肌色”をめぐる人種的ジレンマの系譜
眞嶋亜有
『近代日本の身体感覚』、青弓社、2004

丸:
倫理警察?IRBは自らの権力をどう捉えているか
The Ethics Police?: IRSs’ Views Concerning Their Power
Robert Klitzman
PLoS ONE 6(12): e28773. doi: 10.1371/journal.pone.0028773

 

 

新しい仲間を迎えました

2012/04/01

2011年12月より、
丸祐一さん文部科学省次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラムの特任研究員)
楠瀬まゆみさん(文部科学省再生医療実現化プロジェクト 再生医療ハイウェイの学術支援専門職員)
が着任しています。

2012年4月より、
永井亜貴子さん文部科学省オーダーメイド医療実現化プロジェクトの特任研究員)
中田はる佳さん新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻博士課程1年)
小林智穂子さん大学院学際情報学府文化・人間情報学コース修士課程1年)
が加わりました。

それから、外国人研究生だった趙 斌(ちょう ひん)さんは、新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻修士課程に入学しました。

みなさま、どうぞよろしくお願いします。

 

 

~今年度を振り返って~ (院生室より)

2012/03/29

修士1年の佐藤未来子です。
 今年度も残すところあと数日となりました。今年度は、残念ながらあまり頻繁にブログを更新することが出来ませんでしたが、来年度は新しく3人の院生さんも加わる予定ですので、乞うご期待です。
 
さて、今回は過去の記事で紹介したイベントの”その後”について、3つピックアップして報告したいと思います。

 まず8月に取り上げた「南三陸町の訪問」についてのその後です。当時は、まだあまりスタンダードではなかった”一日限りのボランティア”について色々と葛藤しておりました。あれから半年以上が過ぎましたが、先日調べたところ、現在では1日だけのボランティアはかなりスタンダードになっているようでした(ボランティアプラットホーム:http://b.volunteer-platform.org/)。当時は葛藤を抱えながらのボランティアとなってしまいましたが、次回また行くときは、「1日限りのボランティア」に精一杯のパワーを込めて、「サイエンス・カフェ」を提供しに行きたいなと、今は思っています。

9月に取り上げた「ジャーナル・クラブがスタート!」についてのその後です。あれから今年度のジャーナル・クラブは9月~3月で全11回が終了しました。院生としては、毎回発表したりディスカッションの時間には積極的に発言をしたりしたいと思いつつ、他の課題に手一杯でなかなか思うようなペースで論文を読むことができなかったり、皆さんのディスカッションが非常に高レベルで勉強になるのでついつい聞き入ってしまうことの方が多かったというのが正直なところでした。来年度は公共政策のメンバーは3人増える予定で、おそらくジャーナル・クラブでの議論もより活発になると思います。そういった貴重な場を最大限活用するためにも、今後はもっと時間を上手に使って論文を読み、ディスカッションでも積極的に議論できるようにして、将来につながるかもしれない自分の引き出しを、どんどん増やしていきたいと思っております。

11月に取り上げた「初の学会発表!」についてのその後です。あれから今年度の学会発表は、12月のSTS学会では口述発表(15分)、分子生物学会ではポスター発表(1時間)、全部で3つの発表を経験させて頂きました。12月の分子生物学会のポスター発表では、11月の学会で皆様から頂いたご示唆をもとに新たな角度から分析し直し、そこから得られた結果をまとめて発表させて頂きました。発表の回を重ねるたびに、研究者の方とのディスカッションがどんどん楽しくなっていったのを覚えています。入学された院生さんには、ぜひ年に1回と言わず、積極的に学会発表に挑戦してほしいと個人的には思います。

振り返ってみると、本当にたった1年間の間に起きた出来事なのかと思うほど、色々なことを経験させて頂きました。もちろん、ブログには描き切れていないけれど印象にのこっている出来事も沢山あります。
まだまだ修士号の取得までには大きな山場が残っておりますが、まずはこの1年間、こんなにも充実した研究室生活を送れたことを嬉しく思います。今後とも、研究室の皆様から頂いたご助言等をしっかりと心に留めながら、より一層研究に励んでまいります。

 

 

第10回 ジャーナルクラブ記録

2012/03/16

第10回(2012年03月16日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Qualitative thematic analysis of consent forms used in cancer genome sequencing
Clarissa Allen and William D Foulkes
BMC Medical Ethics 2011,12:14

神里:
「日本人とヨーロッパの動物観」
中村禎里
『日本人の動物観―変身譚の歴史―』(1984)

洪:
「生命倫理および安全に関する法律」全部改正
2012.2.1全部改正、2013.2.2施行

張:
“Parents”attitude toward screening for late-onset diseases-A study of Fabry disease
Tsai-Tzu Lin
台湾大学分子医学研究所修士論文(2008)

丸:
ヨーロッパの緊縮財政が製薬企業を圧迫している
Austerity in Europe Puts Pressure on Drug Companies
Stephanie Novak
『The New York Times』2012.2.23

楠瀬:
Hard Choices for Loving People―CPR, Artificial Feeding, Comfort Care, and the Patient with a Life-Threatening Illness―
Hank Dann
A&A Publisher.2009.pp.17-28

 

 

信濃毎日新聞コラム(16)「血液型 隠したいわけは」(武藤)

2012/02/27

◎サイエンスの小径(信濃毎日新聞2012年2月27日掲載)
▽血液型 隠したいわけは▽武藤香織

数年前、看護専門学校で講義をした時のことだ。アイデンティティー(自己の存在理由)と差別について考えるため、「自分の身分や性質を表す情報のなかで、人に知られたくない情報は何か」というテーマでグループ別に議論してもらったところ、複数のグループから「血液型を隠したい」という意見が出て、驚いた。B型の学生から、「彼氏には言っていない」「合コンではA型のふりをする」などという声も出てきた。
最近、東大の学生に聞いた時にも、「理不尽なB型差別に傷ついてきた」という学生がいた。「何をやっても『やっぱりB型だからだめなんだ』と言われるのに、A型の人は『さすがA型だね』と言われる」のだそうだ。どうも若い人たちの間で、B型の立ち位置は厳しいと認識されているらしい。
若者世代が中心に回答したいくつかの世論調査(いずれも2008年)を見ると、血液型による性格占いを「信じている」と回答した人は37%程度。B型の人は特に、血液型と性格に関係があると信じ、性格診断に関心があるとの結果もあった。また、異性と交際する際にも、趣味、職業、生年月日(年齢)に次いで血液型が重視されているのだという。
そもそも血液型とは、血液中の細胞が持っている、免疫反応を引き起こさせる物質(抗原)の違いをもとにした分類で、分類の仕方もいくつかある。その一つであるABO式血液型は、赤血球の表面にある抗原の種類によってに分類したものだ。だから、輸血の際には、抗原抗体反応(拒絶反応)を引き起こさないように、血液型を確認しておく必要がある。しかし、血液型と性格との関連に、何ら科学的な根拠はない。
そして、ABO式血液型の遺伝子は第9染色体にあり、血液型は遺伝情報でもある。就職活動で学生が提出する書類に血液型を記入させる企業も実在するが、血液型に基づいて採用の判断などが行われているとなれば、遺伝情報に基づく差別の可能性も疑われ、深刻な社会問題につながりうるところだ。
血液型による性格診断は、出版物をはじめさまざまなメディアで取り上げられ、現代日本社会の一つのコミュニケーションツールにもなっている。それだけに、偏見や差別につながらないかたちで扱われることを願いたい。(東大医科学研究所准教授)(了)

 

 

第9回 ジャーナルクラブ記録

2012/02/17

第9回(2012年02月17日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

井上:
鳥インフルエンザの感染研究の一時中断
Flu transmission work is urgent
Nature,481,443(Correspondence)
Pause on Avian Flu Transmission Research
Science,335,400(Letters)

神里:
Don’t censor life-saving science
Peter Palese
Nature Vol.481 p115 2012.1.12
「Fink Report をどう読むか~規制側から科学コミュニティへの提言~」
森本正崇
慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所(G-SEC)バイオセキュリティワークショップ「科学の倫理と機微技術のリスク管理」開催報告書

洪:
「遺伝性疾患の出生前診断と保因者診断に対する大学生の意識」
関澤浩一、朝野聡、岸邦和
『思春期学』第19巻第2号、201-209、2001

張:
「子育てママ層」の科学技術に関する市民参加意識
八木絵香、平川秀幸
『科学技術コミュニケーション』第4号、2008.pp.56-68

楠瀬:
再生医療研究の見通し課題~生理学者・岡野栄之先生をお招きして~
聞き手:橳島次郎
東京財団「生命倫理サロン」第9回、2012.2.9

佐藤:
「一般市民の科学的リテラシーに関する分析と考察」
岡本信司
『研究 技術 計画』Vol.22,No.3/4,2007

 

 

第8回 ジャーナルクラブ記録

2012/02/03

第8回(2012年02月03日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Public attitudes to the promotion of genomic crop studies in Japan: correlations between genomic literacy, trust, and favourable attitude
Izumi Ishiyama, Tetsuro Tanzawa, Maiko Watanabe, Tadahiko Maeda, Kaori Muto, Akiko Tamakoshi, Akiko Nagai and Zentaro Yamagata
Public Understanding of Science DOI: 10.1177/0963662511420909. 2011

神里:
Public Attitude Toward Xenotransplantation: Opinion Survey
A.R.Rios, C.C.Conesa, P. Ramírez, M.M.Rodríguez, P.Parrilla
Transplantation Proceedings Volume 36, Issue 10, Pages 2901-2905,December 2004
Attitudes Toward Islet Cell and Tissue Xenotransplantation Among Kidney and Liver Patients on the Transplant Waiting List
Martínez-Alarcón L, Ríos A, Pons JA, González MJ, Ramis G, Ramírez P, Parrilla P
Transplant Proceedings.2010 Oct; 42(8): 3098-3101

洪:
研究動向:「家庭内ケア労働者の国際移動」
上野加代子
『家族社会学研究』第21巻第2号、2009.10、pp.195-200

張:
日米における難病療養者支援の概況 米国におけるALS患者の療養支援と看護
中山優季、Pamela.A.Cazzolli,R.N
『日本難病看護学会』第13巻 第2号, 112-118,2008

楠瀬:
幹細胞関連ニュース
損傷した顔を治療する「バイオマスク」
発毛サイクルの「休止期」を維持する因子を発見
安易に幹細胞治療を受けないように
ヒト幹細胞のデータペースを構築―厚労省、来年度から
「法律違反はない」幹細胞培養企業が「回答書」
「3倍体胚」万能細胞認めず=法律・指針の対象外―文科省
幹細胞治療薬、1号に続き2・3号も韓国製
脳の「老化」と「若返り」を調節する因子
幹細胞の住環境の詳細な解析
同種幹細胞の薬剤を世界で初めて認可、韓国
再生医療:長崎大学病院の臨床研究、手続き不備で中止
長崎大、計画書なく再生医療研究 国の指針に抵触
など

佐藤:
非専門家の問いの特徴は何か?それは専門家の眼にどう映るか?
齋藤芳子、戸田山和久
科学技術コミュニケーション第10号(2011)

 

 

第7回 ジャーナルクラブ記録

2012/01/20

第7回(2012年01月20日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Estimating the Danish Populations’ Preferences for Pharmacogenetic Testing Using a Discrete Choice Experiment.The Case of Treating Depression
Louise Herbild, Mickael Bech, Dorte Gyrd-Hansen
Value In Health,Vol 12,No 4: 560-567,2009

神里:
The Ethics Police?:IRBs’ Views Concerning Their Power
Robert Klitzman
PloS ONE Volume 6,Issue 12,December 2011

洪:
「生命観の国際比較からみた臓器移植・脳死に関するわが国の課題の検討」
峯村芳樹、山岡和枝、吉野諒三
『保健医療科学』2010,Vol.59,No.3,p.304-312

張:
「NICUにおいて親と子がどのように関係性を築いていくのか―18トリソミー児の親の語りから―」
櫻井浩子
『生存学研究センター報告』立命館大学生存学研究センター,139-154,2008

 

 

信濃毎日新聞コラム(15)「キメラ胚の研究を考える」(武藤)

2012/01/16

◎サイエンスの小径(信濃毎日新聞2012年1月16日掲載)
▽キメラ胚の研究を考える▽武藤香織

 ある個体に、別の個体の細胞がまざった状態にある個体を、キメラと呼ぶ。これは、ギリシャ神話に登場する、ライオンの頭とヤギの胴体と蛇の尻尾を持つ怪獣「キマイラ」が語源となっている。動物実験ではすでに、羊とヤギ、ニワトリとウズラなどの異種間キメラがつくられている。しかし、動物と人のキメラは存在しない。
 2001(平成13)年に国が策定した「特定胚の取扱いに関する指針」では、動物の体内で人の移植用臓器をつくることを目指した基礎研究に限り、人の細胞を含む動物胚、つまりキメラ胚をつくることが認められた。発生過程で動物と人の細胞がどのようにまざり、どのような機能を果たすかを検討するためだ。
 そして今、移植用臓器の慢性的な不足を解消するための研究の一つとして、一部に人の要素を持つ動物胚をつくる研究が注目されている。具体的には、豚の体内で人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から膵臓をつくり、糖尿病などの患者に移植することを目指した再生医療の基礎研究だ。
 指針では、キメラ胚は作成後14日以内に廃棄することが求められ、動物や人の体内に移植することは禁じられている。豚と人の細胞が混在する生き物が誕生してはならないと考えられているからだ。だが、人のiPS細胞が、本当に身体のあらゆる細胞に変わりうる細胞なのかどうかを調べるには、キメラ胚を培養し続け、「人の臓器らしくみえるもの」をもった動物の誕生まで見届ける必要がある。
 果たして、「人の臓器らしく見えるもの」を有した状態で生まれた動物は、家畜と同様の地位を獲得するのだろうか。それとも、「人っぽさを持つ動物」という新たな存在として迎えるべきなのだろうか。
 また、「人の臓器らしく見えるもの」は、実際に人の身体に移植して、臓器として機能するかどうかを確認しなければならない。もし人の臓器として機能したら、動物の体内で作成された臓器は、脳死体から摘出される臓器と同様に扱われるべきなのだろうか。
 SFのように思えることが、まだ基礎研究の段階ながらも、現実味を帯びてきている。私たちの社会には、動物に人の臓器をつくってもらうことを受け入れる覚悟が本当にあるのだろうか。今から考え始めても遅くはない。(東大医科学研究所准教授)(了)

 

 

 ~相馬高校の皆さんとの交流~(院生室より)

2011/12/27

修士一年の佐藤未来子です。

12月18日、相馬高校二年生の皆さん(12名+付添の先生1名)が医科学研究所を見学に来て下さいました。見学は、まずバイオバンクの見学、その後に当研究室の武藤先生の講義(オーダーメイド医療の倫理的問題を中心に)、質疑応答という流れでした。私は、その中の武藤先生の講義の部分のサポート役として、お手伝いさせて頂きました。

見学に来て下さった皆さんは生物選択の生徒さんと言うことで、おそらく生徒さんの多くは理系(医療系)進学を考えており、科学技術そのものに対する憧れが強いメンバーだったのではないかと思います。したがって、もしかしたら口には出さないものの、こういった倫理的問題点について興味がわかなかった生徒さんもいたかもしれません。

しかし私としては、沢山の研究者が関わる研究プロジェクトには、常に多くの科学技術の倫理的課題(また法的社会的課題)が発生しており、それについて考えることの難しさを当研究室での研究生活を通して身をもって実感しておりましたので、こうした問題点について理系進学志望の生徒さんたちに今知っていただくことの意味は大きいのではないか、と思いながらお手伝いしておりました。

講義の中では「研究成果を社会に報告することにはどんな良いことがあるか?」などの問いかけも行われました。生徒さんたちは自信なさ気ではありますが「(研究にまだ参加していない方々に)研究を理解してもらって協力してもらえる」、「(研究に参加した方々に)安心してもらえる」などと、自分たちなりの答えを一生懸命考えて、提示してくれました。また質疑応答の時間には、「(研究のための)血液を提供してくれる人に何かをあげたりしないのか?何かをあげれば提供する人も増えるのではないか?」といった意見を自分から出してくれる生徒さんもいました。講義終了後には、「自分は医学に興味があるが、こうした問題を考える活動にも積極的に関わっていきたい」と言いに来てくれるほど非常に関心を持ってくれた生徒さんもいました。

後日相馬高校の先生から頂いたメールによると、学生さんの中には、「内容はわかるのだけれど扱っている内容が難しく(はっきりした答えのない問題なので)、なかなか質問できなかった」とか、「何となくもやもやと考えていることはあるけれども、はっきりと口に出して表現できなかった」といった感想を抱く学生さんもいたようです。もちろん、1度きりの講義ですぐに理解したり判断したりできるような簡単な問題ではないからこそ、このような活動の必要性が提起されているのだということは言うまでもありません。

寒い中、相馬からはるばる見学に来て下さった相馬高校の皆さん、(大変遅くなってしまいましたが)本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

 

 

第6回 ジャーナルクラブ記録

2011/12/16

第6回(2011年12月16日)

本日は、以下の文献が紹介されました。

武藤:
Power to the People: Participant ownership of Clinical Trial Data
Sharon F. Terry and Patrick F. Terry Science Translational Medicine, 9 February 2011 3 (69): 1-4

井上:
「世界医師会への加入」
日本医師会雑誌第26巻1号(昭和26年7月1日)
「西ドイツ医師会および日本医師会の入会について」
世界医師会事務総長 1951年5月22日

神里:
Ethical Standards for Human-to-Animal Chimera Experiments in Stem Cell Research
I.Hyun, P.Taylor, G.Testa, B.Dickens, K.Jung, A.McNab, J.Robertson, L.Skene, and L.Zoloth, Cell Stem Cell 1, No.2(2007): 159-163

洪:
「被験者を対象とした治験および薬剤師治験コーディネーターの業務に対するアンケート調査」
岡澤香津子、高野三男
『日本農村医学会雑誌』56巻1号.pp.22-28,2007
「九州大学病院における臨床試験とCRC業務に関する医師を対象としたアンケート調査」
辻敏和,金谷朗子,山崎雅代,西田朋子,奥村修子,若杉陽子,菊武恵子,堤優子,稲田実枝子,山田精一,小城如花,濵田香奈江,伊藤善規,吉川学,中西洋一,大石了三
『医療薬学』Vol.32,No.2.pp.164-173,2006

張:
隈本邦彦:「動き出した特定看護師制度 単なる“医師不足対策”ではいけない」
『月刊ナーシング』Vol.30,No.6,2010.5
渥美京子:「特定看護師の創設は看護職の裁量権拡大への第一歩」
『ナーシングカレッジ』14(6): 46-51, 2010.6
川嶋みどり:「医師不足理由に看護の専門性を軽んじるな」
『毎日新聞』、2011.12.15 東京朝刊


 

 
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