6月の公共政策セミナー

2025/06/11

2025年6月の公共政策セミナーは、以下の通り、行われました。

 

◆日時: 2025年6月11日(水)13:30~16:00ごろ

(1報告につき、報告30min+指定発言5min+ディスカッション)

◆場所: 東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター3階

公共政策研究分野 セミナー室/Zoom併用開催

 

 

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〈報告概要(敬称略・順不同)〉
◆報告1
報告者:松山 涼子(新領域創成科学研究科 博士後期課程)

タイトル:エコチル調査に参加する母親を対象としたインタビュー調査の進捗報告
要旨:
本報告では、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に協力する母親20名を対象に実施したインタビュー調査の分析進捗について報告する。本調査は、調査継続率の向上に資する要因を探索するとともに、今後予定している子どもを対象としたグループインタビュー調査の実施に向けた意見を収集することを目的として、2024年12月から2025年1月にかけて半構造化面接の形式で実施された。母親たちは、これまでの調査協力に対する思いや経験を語り、その語りからは、「親の代諾による研究参加から、子ども本人の同意による研究参加へと移行する過程において、母親はどのような視点を持っているのか?」という問いが導き出された。
初期結果では、①12年間の積み重ね②調査の自分ごと化③見守りへの転換という3つのテーマが構築されている。本報告では、これらの結果について、分析の進捗について報告するとともに、これまでに実施した、エコチル調査に参加する子どもやエコチル調査の現場スタッフを対象としたインタビュー調査の概要についても報告をする。
⇨指定発言:胡 錦程(大学院学際情報学府文化・人間情報学コース 修士課程)

◆報告2
報告者:李 怡然(公共政策研究分野 准教授)
タイトル:ワクチン開発の臨床試験におけるELSI:臨床研究の研究参加者の語りを通して考える
要旨:
感染症のワクチン開発にあたっては、人を対象に安全性や有効性を検証するための臨床試験が不可欠であり、研究参加者に与えうるリスク・ベネフィット評価、必要な制度や配慮を検討することが求められる。臨床試験を含む医学研究への参加経験があり、ワクチン開発に好意的な態度をもつ健康な人々の意見を反映することが研究参加者の確保の上でも重要となるが、研究参加者の経験や態度は必ずしも明らかになっていない。本研究では、国内で実施された承認済COVID-19ワクチンの臨床研究の研究参加者のうち協力を得られた方を対象に、2025年12-1月にインタビュー調査を実施した。本報告では、調査の概要と結果の一部を報告し、調査協力者はどのような理由や期待から臨床研究に参加しようとするのか、ワクチン開発の臨床試験への参加意欲など、今後の研究開発を進める上での課題を考える手がかりとしたい。
⇨指定発言:永井 亜貴子(新領域創成科学研究科 特任助教 )