Asian Bioethics Reviewに「ゲノム研究データの多様性」に関する論文が掲載されました(佐藤・武藤)

2024/08/19

博士課程の佐藤です。Asian Bioethics Reviewに、ゲノム研究のデータの多様性に関する論文が掲載されました。

Sato, M., Muto, K., Momozawa, Y, and Joly Y. (Not So) Lost in Translation: Considering the GA4GH Diversity in Datasets Policy in the Japanese Context. Asian Bioethics Review (2024). https://doi.org/10.1007/s41649-024-00305-5

近年、ゲノム情報を利用した病気の診断や治療を誰でも受けられるよう、その基盤になるゲノム研究の対象者も一部の人に偏らせずに、様々な人々に参加してもらおう、という動きがあります。

これに対し、ゲノムデータ利用の国際的な枠組みを作っているGA4GH (Global Alliance for Genomics and Health) という団体が、それぞれの科学者がどのようにこの動きを実践していけばよいか、というガイドを発表しました。

この論文は、そのガイドが、日本でどのように適用できるかということを検討したものです。もちろんGA4GHが想定する「様々な人々」と日本社会の「様々な人々」は、重なる部分も当てはまらない部分もありますが、日本でも社会的な背景を踏まえて検討し続けることが重要だと考えます。

本研究はGA4GHのガイド策定に関わったカナダMcGill大学のYann Joly先生との共同研究です。昨年のカナダ滞在の成果を出せて嬉しく思っております。

なお、この論文はオープンアクセスでどなたでも閲覧できます。こちらからご確認ください。