12月の公共政策セミナー

2023/12/13

12月の公共政策セミナーは以下のように行われました。

◆日時: 2023年12月13日(水)13:30~16:00ごろ
(1報告につき、報告30min+指定発言5min+ディスカッション)
◆場所: 東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター3階
公共政策研究分野 セミナー室/Zoom併用開催

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〈報告概要(敬称略・順不同)〉
◆報告1
報告者:河合香織(大学院学際情報学府博士課程)
タイトル:遺伝性疾患における結婚出産に関する助言のあり方の検討-難病情報センターを手掛かりに

要旨:遺伝学的特徴による結婚や出産をめぐる悩みは、患者・家族にとって切実な問題であることが、当事者の声から明らかになっている。しかし、十分に横断的に議論が尽くされているとは言い難い。1980年代から1990年代にかけては、遺伝性疾患の難病患者に向けた助言が掲載される『患者と家族のためのしおり』において、結婚や出産について可否判断にまで踏み込んだ主観的な記述が見られた。2000年代以降、遺伝カウンセリングが制度化された後に、専門家から当事者に向けて提供されている公開情報としては、「難病情報センター」が存在する。この「難病情報センター」の情報提供のなかから、遺伝に関わる疾患を抽出し、結婚や出産についてどのような助言や情報提供がなされているか分析した。それにより、医療従事者が遺伝性疾患の当事者の結婚や出産について、どのような情報提供をしているのかの現状を明らかにし、 そのありようを検討する。
⇨指定発言:亀山 純子(公共政策研究分野 特任研究員)

◆報告2
報告者:永井 亜貴子(新領域創成科学研究科 特任研究員)

タイトル:双方向バイオバンク構築に向けたインターネット調査の報告
要旨:バイオバンク・ジャパン(BBJ)の事業の効果的かつ戦略的な推進方策についての検討を行うために設置された「バイオバンク・ジャパンあり方検討委員会」がとりまとめた報告書において、BBJ第5期での双方向性デジタルバイオバンク構想が提案された。本報告では、双方向バイオバンクの構築に向けて、患者や市民を対象として実施した、バイオバンクへの関心・態度や、医学研究におけるICT活用に対する態度、ヘルスケアアプリの利用状況・利用ニーズ等に関するインターネット調査の結果について報告する
⇨指定発言:飯田 寛(公共政策研究分野 特任研究員)