2022年度第5回公共政策セミナー

2022/10/12

2022年10月12日、以下のように公共政策セミナーが行われました。

〈報告概要(敬称略・順不同)〉

報告1

報告者: 武藤 香織(公共政策研究分野 教授)
タイトル: 研究への患者・市民参画(PPI/E)の現状と課題

要旨:

近年、日本でも研究への患者・市民参画(PPI/E)の必要性に関する認識が広がり、実施報告に関する学会発表や論文も見かけるようになった。日本は、研究者の自主性を重んじ、モダリティ別・疾患別での研究費や政策での記述に基づくインセンティブに頼った普及となっているが、好事例の報告等を通じて、導入の抵抗感を下げる効果も出ているといえるだろう。一方で、そろそろ研究倫理指針などにおいて、PPI/E導入に関する倫理的な根拠や研究者等の責務を明確化することも考える必要がある。また、より具体的な実務のあり方(倫理審査での取扱い、公募手続き、守秘義務、利益相反管理、費用・謝金、論文等での記載事項、評価等)の議論も深める時期であろう。本報告では、AMED『患者・市民参画(PPI)ガイドブック』(2019)発行以降の国内での概況を踏まえ、これらの課題に対して検討中の内容を報告する。

⇨指定発言:永井 亜貴子(公共政策研究分野 特任助教)