2020年第8回公共政策セミナー
2021/01/13
本日第8回公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:1月13日13時半~16時頃
発表者1: | 高嶋 佳代(大学院新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻博士後期課程) |
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タイトル: | 患者対象のFIH試験における倫理的課題の検討 |
要旨:
治療法の開発プロセスの中で、動物実験などを経て初めてヒトを対象とする、いわゆるFirst-in-human試験(FIH試験)は、その治療法の安全性を確認することが主目的として行われる。一般的な薬剤の臨床試験ではFIH試験が健康な成人を対象とするのに対して、その治療法の特性によりFIH試験の対象が患者である場合、リスクベネフィットのバランスの検討はより複雑となる。本研究では、主に幹細胞研究における患者を対象としたFIH試験について理論研究を行い、FIH試験に参加した患者やステークホルダーに対して、臨床試験参加に関する質的調査を行う。本発表ではおもに調査の進捗について共有する。
発表者2: | 佐藤桃子(大学院学際情報学府文化・人間情報学コース博士後期課程) |
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タイトル: | 出生前遺伝学的検査のガバナンスの言説分析-用語「マススクリーニング」を使うのはもうやめよう- |
要旨:
出生前遺伝学的検査において「マススクリーニング」という実施のあり方は一貫して批判され、避けるべき対象となってきた。しかし実際に想定される「マススクリーニング」がどのような実施を指すのかについては、複数の可能性が考えられる。本発表では母体血清マーカー検査及びNIPTのガイドライン策定にいたる議論を精読することによって「マススクリーニング」の含意を明らかにし、現状のガバナンス議論における問題点を整理する。