企画展アーティストトークを開催しました

2011/01/14

連休中日の2011年1月9日(日)14:00から、第4回サイエンスアート企画展のアーティストトークが開催されました。
当初全員立ち見の予定でしたが、急遽椅子を10席用意。最終的に16名の方に来場頂きました。

アーティストの池平徹兵さんとブリアンデカナエさんが、バクテリアをテーマとした作品制作をはじめられたきっかけ、バクテリアから受けるインスピレーションなどをお話下さった後、医科研博士課程3年の峯岸ゆり子さんも参加しての対談となりました。

池平さんとカナエさんは、約3年前に(仏)国立農業研究所でバイオフィルムの研究をしているロマン・ブリアンデさんに顕微鏡画像を見せてもらった時に、2人同時にインスピレーションを受け、作品の協同制作をはじめられたそうです。以来、日本とフランスで作品を送り合って、制作を続けられています。
画像を見た時に感じた、「ぞくぞくするけど、もっと見ていたい」という感覚がカナエさんの制作の原点。峯岸さんが、「バクテリアが繁殖する様子がとてもよく表されているのにかわいい」とおっしゃっていたアクセサリーは、この「ぞくぞく感」も表現されているようです。
そして、この「ぞくぞくするけど、もっと見ていたい」という感覚は、実験途中にバクテリアが繁殖することを忌み嫌うサイエンティストも、実は共感するところだそうです。
一方池平さんの原点は、バクテリアに感じた「宇宙」。常々、「私たちの世界がある宇宙は、巨人のように大きな存在の一部なのではないか」という感覚を持たれていたのですが、バクテリアを見た時にそれを思い出したとのこと。また、展示されている大きな作品には「主役」がいません。それはバクテリアが、環境に応じて個性を発揮し、多様性のあるコミュニティーを形成するところからきているとのことです。

お二人はこれからも、バクテリアが環境に応じて進化し続けるように、OFFICE BACTERIAとして進化し続けていきたいとおっしゃっていました。

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ご来場頂いた皆様、大変ありがとうございました。

企画展は30日(日)までです。
足をお運び頂ければ幸いです。
また、お二人の作品は渋谷のギャラリーコンシールでも1月31日(月)までご覧頂けます。

(文責:渡部)