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東京大学医科学研究所公共政策研究分野

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Therapeutic Innovation & Regulatory Science誌に論文が掲載されました。(北林、井上)

2022/04/06

D4の北林です。

 

このたび、Therapeutic Innovation & Regulatory Science誌に以下の論文が掲載されました。

 

Aki Kitabayashi, Yusuke Inoue

Factors that Lead to Stagnation in Direct Patient Reporting of Adverse Drug Reactions: An Opinion Survey of the General Public and Physicians in Japan

Therapeutic Innovation & Regulatory Science. 2022 Mar 27. doi: 10.1007/s43441-022-00397-x.

https://link.springer.com/article/10.1007/s43441-022-00397-x

 

薬を服用後には、効き目(主作用)だけでなく、好ましくない副作用が生じることがあります。こうした副作用の情報を、規制当局に報告し、薬の安全な使用のために活用する制度があります。この制度を用いて、日本でも欧米に倣い、近年、新たに患者・市民も報告ができるようになりました。しかし、その実績は日本で大きく低迷しています。

 

そこで、この背景を検討するべく、「市民」および市民への情報提供や行動をはたらきかける機会を持ちうる「医師」を対象として、制度に関する認知度や受け止め方を調査しました。調査の方法としては、日本全国の市民、医師を対象に質問紙調査を行い、市民845名、医師300名から回答を得ました。その結果、市民の大半は、制度の存在を認識していませんでしたが、制度に賛同する市民も多くいました。医師においては、制度の認知度は市民よりも高かったものの、制度に肯定的な医師は半数に達せず、その理由として、市民自身の副作用に対する判断や規制当局による評価への懐疑的な声が目立ちました。

 

本論文の執筆中に最も頭を悩ませたのは、市民及び医師共に、副作用をはじめとした医療提供の内容については「医療従事者にお任せ」という考えが根付いていそうだという点です。市民自身が動くべきこの制度を普及させるために、市民及び医師においてどのようなマインドチェンジが必要か、引き続き考えていきたいと思います。

本制度を改善していくため、今回の調査が、制度に対する市民や医師の姿勢、制度の認知度や報告のハードルの高さを解消するための規制当局の取組み、医師に限らず幅広い職種の医療従事者の関与を見直すきっかけの一つになれば幸いです。

 

 
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