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東京大学医科学研究所公共政策研究分野

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4つのミッション

公共政策研究分野は、2007年4月に発足した、こじんまりした研究室です。以下の4つのミッションを大切にしながら、さまざまな研究テーマを横断的に扱っています。

1. ライフサイエンスや医学研究が、社会の理解を得ながら、適正に行われるために必要な課題を抽出し、その対応を考え、戦略を練ること。特に、研究参加者と研究者の両方がともに信頼関係を構築できる方策を重視すること。

2. ライフサイエンスや医学研究の営みそのものや、その成果が、社会に与えるインパクトを様々な観点から浮き彫りにし、予測すること。特に、患者、障害者、ジェンダー、家族といった視点からの研究を重視すること。

3. 研究への貢献をする試料提供者・被験者の「当事者性」に立脚し、「情報保障」を意識した研究者との対話実践に貢献すること。

4. ライフサイエンスや医学研究にかかわる倫理教育を中心として、新しい研究分野に関する教育に積極的に参画すること。特に、文科系からの領域架橋を応援すること。

これらのミッションに関連して、公共政策研究分野には、社会学、経済学、文化人類学、政策科学、障害学、公衆衛生学といった学問分野を融合しながら、ライフサイエンスや医学のありように関心のある人が集まって研究をしています。研究室の約束事は、「さわやかな挨拶」、「お昼ごはんは一緒に食べよう」、「相手の立場に立って、情報交換を綿密に」です。

様々な研究プロジェクトと社会のつなぎ役

公共政策研究分野スタッフは、様々な研究プロジェクトが社会からの信頼を得て推進されるよう、ガバナンスに関わる支援をしています。 文部科学省リーディングプロジェクト「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」を中心に、「再生医療実現化プロジェクト」「革新的細胞解析研究プロジェクト」、環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査」などです。
なかでも、「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」での、「社会との接点ワーキンググループ」の活動では、バイオバンク・ジャパンへの試料提供者からみたインフォームド・コンセントの課題抽出(Watanabe et al. 2011)、バイオバンクのガバナンスに関する研究、リサーチコーディネーターの果たす役割に関する研究、薬理遺伝学的検査の計量経済分析、SNP判定機の非医療分野への応用がもたらすELSIの課題などについて研究をしています。また、研究参加者に対して「バイオバンク通信」を発行しているほか、各病院の現場のスタッフや試料提供者の方々から問い合わせや意見に応え、研究者と現場を結びつける活動をしています。

倫理と研究のはざまで-ベンチサイド・コンサルテーション

公共政策研究分野では、医科学研究所に所属する研究者への倫理的な観点からの支援(ベンチ・コンサルティング)の場として、研究倫理支援室を運営しています。「こういう研究をやってみたいけど、倫理的に何か問題ある?」という大きな話から、「倫理審査の流れはどうなるの?」、「同意書の書き方はこれでいいの?」といった細かな相談にも日々お答えしています。これらのコンサルテーションの結果は、医科学研究所の倫理審査における申し合わせ事項になったり、学んだことを研究に生かしたりしています(神里・武藤 2010)。

サイ・アート・カフェ(Sci/Art Café)

公共政策研究分野では、サイエンスカフェの一環として、科学と芸術の接点を模索する、「サイ・アート・カフェ(Sci/Art Café)」を開催しています。サイエンスカフェについては、いろいろな「あり方論」がありますが、日ごろ科学との接点を持たない、「アート側」の人たちとの接点を意識しています。

ニュースレター

公共政策研究分野では、教室紹介のためのニュースレターを不定期に刊行しています。教室の行事や、メンバーの活動状況のご報告など、教室の「素顔」をお伝えします。
2010年度・第1号